ある日子どもが学校に行けなくなりました。それからの日々はまるで成長の「引き算」の様でした。今まで出来ていた事がどんどんと出来なくなり、親の不安は子どもの辛さと共に増え、病名が分かってもその目の前に立ちはだかったのはまるで想像もしていなかった現実にある「見えない壁」でした。そんな3年間の日々の中での葛藤や当時自分が知りたかった情報や親として体験した事などを詳しく現在、昔の自分と同じような状況で苦しんでいる方に知って頂くことで、乗り越えるための心の準備や少しでも前向きな姿勢でいられる様にサポートさせて頂きたいと心より思っています。また情報量が多いですが、ご自身やお子様の状況に合わせて見て下さい。
心に留めておいて欲しい事
子育てのカギは 待つこと
教育とか育てるということは、私は待つことだと思うのです。「ゆっくり待ってあげるから、心配しなくていいよ」というメッセージを相手にどう伝えてあげるかです。子どもにかぎらず人間というのは、かならず良くなる方向に向いているわけです
出典 『子どもへのまなざし』 佐々木正美著/福音館書店
どうか【子育てのカギは 待つこと】 を忘れないでいて欲しいと思います。私は子どもが病気になった時にこの事を忘れていた時期がありました。出来ない事が増えていく事に、悲しみや怒りや憤りさえも感じていました。その時、子どもが小さい頃何度も読んだ 『子どもへのまなざし』 佐々木正美著/福音館書店の言葉に心をつかまれました。歯が生えることや、歩くこと、幼稚園や小学校への入学、そうした喜びに溢れていた日々は待つ事で訪れました。今回、もう一度「待つ事」を思い出して頂けるときっと疲れている心や不安な心が一息つけると思います。どうか、無理をせずに日々過ごせる事を願っています。